第15章 ウォーターセブン 中編
仮面舞踏会というだけあり、当たり前だが皆一様に仮面をつけている
顔全体を覆うタイプや、目だけを覆うシンプルなもの、それらにさらに羽やら宝石などの飾りがついている為、2つとして同じ仮面はないほどに様々だった
ちなみにローは、飾りなどはない至ってシンプルな黒のアイマスクを選んだ
手配書で顔が割れているのは構わないのだが、主人公を連れている今、揉め事は避けたい
―――顔を隠せるのは都合がいい
それにしても、、、、
改めて、開場を見渡す
ありとあらゆる色が集まり、なんとも不思議な雰囲気だ
会話の邪魔にならない大きさで、生演奏の音楽が奏でられており、それに合わせてダンスを踊っている者もいる
それぞれに談笑したり、食事を楽しんだり、ダンスを踊ったりで、造船屋が言うように気軽なパーティーと言えばそうだが、随分と本格的だ
これなら観光客の受けも良いだろう
数年後にはウォーターセブンの目玉になってるかもしれねェな
そんなことを考えていると
ふと、ある色が入口から入ってきて、ローの目を引いた
主人公の蒼い瞳を薄めたような空色のドレス
それを着ているのは主人公だと、ローにはひと目でわかった
スラリとした優雅なシルエットのドレスを着て、繊細そうな細工の蝶の形を模した仮面を被っている
ロー達を捜しているのだろう、不安気にキョロキョロと辺りを見渡している
彼女の美しい金色の髪は複雑に結い上げられ、おくれ毛を少し残したうなじが遠目からでも美しい
透き通るような白い肌と相まって、、、、まるで混沌の中の静寂のようだった
「おい、今入ってきた女を見たか。あれは絶対に美人だぜ。」
後ろにいる猫を模したマスクの男が、隣のペストマスクを被った男に囁く
「一人みたいだな。声をかけに行こうぜ。」
―――冗談じゃねェ