第15章 ウォーターセブン 中編
カリファさんに遠慮なく掴まれた胸は、軟体動物のように形を変えギュウギュウ寄せられ、グイグイ上げられた
「ひゃ、、、や、、、、ふ」
思わず変な声が出てしまう
「やはり、パッド無しであのドレスを着れるくらいのボリュームは充分にありますよ。」
「わ、わかりましたから!もう勘弁してください。」
あら、もう少し上がりますよ、とさらに胸を寄せて上げようとするカリファさんを涙目で制止した
「こ、こ、これにします!これが良いです!今すぐ着てもいいですか?」
これ以上、カリファさんに翻弄されるわけにはいかない
主人公は空色のドレスを手に取ると、あたふたと試着室に逃げ込んだ
「開場まであと30分。続きは私が腕によりをかけて仕上げさせていただきますわ。」
試着室の外で顔は見えない筈なのに、カリファさんが満面の笑みで眼鏡をクイッと持ち上げた気がした
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幼い頃以来のタキシードを着て、仮面舞踏会が行われるというホールに足を踏み入れる
あの頃もタキシードは随分窮屈に感じたものだったが、今でもそれは変わらないらしい
窮屈な襟元を着崩れない程度に指で緩ませながら、ローはホール全体を見渡した
真紅の絨毯が敷き詰められた螺旋階段、ガラスでできたグランドピアノ、金色の刺繍が施された重厚なカーテン
もう朧気な記憶になってしまってはいたが、否が応でも、あの頃を思い出さずにはいられない
国一番の名医だった父は、有力者との繋がりも濃いかったのだろう
幼い頃は両親に連れられ、王族やらなんやらのパーティーに幾度も出席していた
王族からの呼び出しを無視するわけには行かず、両親も仕方なく行っていたのか、招待状が届くたびに、またか、とため息を漏らしていたのを覚えている