第15章 ウォーターセブン 中編
「ロー、ローも、やっぱりそう思う?」
少し泣きそうになりながら背の高い彼を見上げると、ローは口を押さえて明らかにたじろいた
―――そ、そんな目で見るな
その時、ローの頭の中では吸血鬼になった主人公とのやり取りが繰り広げられていた
『ローの血、ちょうだい。』
――ぐ、、、!小さな牙が、可愛すぎたろう!?
『や、、、足りない、もっとローが欲しい。』
――血が、だよな!?血に決まってンだろう、しっかりしろ、俺!
控えめに開いた口に小さな牙を覗かせて、血を強請る主人公の吸血鬼は悪魔的な可愛らしさだ
こんな妄想まで脳内で繰り広げられるなんて、きっと自分で自分の頭を手術した方が良いくらい重症だろう
「ロー?」
「もうキャプテンったら!主人公が聞いてるよ!」
「ん?!あ〜、、、、そうだな。吸血鬼はやめとけ。(俺がもたねェ)」
「ゔ、、、、。わかったわ。」ガーン
ローにまで、言われてしまった
そんなに似合わないなんて、ショックすぎる
牙をつけてマントを羽織るだけとか、仮装はそんなに甘くない、軽く見てはいけないってことね
よし、と謎の意気込みをする主人公と、未だ動揺を隠せないロー
そんな2人を見て、シャチとペンギンは大笑いだ
一連のやり取りを見ていたいたカリファさんが、再びメガネをクイッと上げる
「特にこだわりがないようでしたら、会場にも多少ですがご用意してあります。使っていただいて構いませんが。」
「え?まじで?」
「そんな、至れり尽くせり、、、」
「あまりにも規格外のサイズまではご用意しておりませんが、皆さんなら大丈夫かと。」
パラパラと手帳を見ながら、テキパキとカリファさんが言う
「ラッキー!じゃあ、それでいいじゃん。」
ペンギンの言葉に、みんな異論はないようだ
手帳をパタンと閉じると、カリファさんが歩き出す
「では、こちらへ。ついてきてください。」