• テキストサイズ

星の舟【ONE PIECE】

第15章 ウォーターセブン 中編





「で、あの娘の何が気に入ったんじゃ?」



酔いがまわる筈がない男のしつこい質問に、ルッチは再び嘆息した

目の前の鼻の長い男は、獲物について何が何でも追求したいらしい



「答える必要はない。」


「そうか、そうか。」



ルッチの言葉にカクは、おどけた調子で軽快に笑った

確実に面白がっている様子に、ルッチは苦々しい顔をした




「まあ、いいわい。」



そう言って、カクはまたグラスを飲み干した

もう五杯目だ



じゃがな、、、と言いながらカクは丸い目を細めた



「ここでの目的は、わかっとるんじゃろうな?」



少しだけ真剣みのある口調で、カクがルッチに問いかける

心を見定めようとする問いに、ルッチは手に持つグラスを静かに置いた



「誰に言っている?」




僅かな間、本来の姿の二人のまま見合う

それだけで、空気がビリビリと音を立てた



「なら、いいんじゃが。お前さんらしくないと思ってな。」



先にカクが、やれやれと言いたげに肩をすくめたことで、空気が緩む



「ま、くれぐれも問題は起こさんでくれよ。」



そう言ってカクはブランデーの瓶を掴むと、自身のグラスとルッチのグラスをそれぞれに満たし、片方をルッチに手渡した

ルッチはそのグラスを持ち、揺れる液体に映る自分を見下ろした

数年にもわたる退屈な潜入中に、自ら獲物が手の内に飛び込んできたのだ


―――楽しまないわけないだろう




「ほら、また悪い顔をしとるぞ。」



まったく、何を考えとるんだか。と、ため息をつくカクを尻目に


「、、、さぁな。」


と、ルッチは夜より黒い髪を優雅にかき上げた





/ 482ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp