第15章 ウォーターセブン 中編
「ンマー!トラファルガー、そう警戒するな。いちいち詮索なんてしやしねえ。」
アイスバーグさんは大袈裟に両手を上げると、その場を和ますように表情を崩した
「悪かったなお嬢さん。他意はない。カリファは仕事熱心なんだ、許してやってくれ。」
「アイスバーグさんにちょっかいを出す海賊もいるので、つい。主人公さん、すみませんでした。」
アイスバーグさんの言葉に、何事もなかったかのようにカリファさんは手帳をパタンと閉じてしまった
「相変わらずだな、秘書。」
「ああ、美人だけど。相変わらずだな。」
シャチとペンギンが気にすんなと言うように、主人公の肩をポンポンと叩く
カリファさんは一年前もこんな感じだったらしく、ペンギンはアイスバーグさんに失礼なことを言ってカリファさんに蹴りまでもらったらしい
「失礼しました、主人公さん。さ、ご案内します。」
「あ、ありがとうございます。」
美人ににこりと笑われたら、こちらまでなんだか照れてしまう
先程の、ほんの一瞬だけ感じた鋭い視線は、きっと仕事の熱心さからきたものに違いない
「ここが、造船工場。1番ドックです。」
「ンマー、お前らの依頼は本当に特殊だったからな、うちのも少々手を焼いていたぞ。」
アイスバーグさんとカリファさんが『1』と書かれた、そびえ立つような大きな扉の前に立つと、ゴゴゴと内側からその扉は開けられた
「広い!」
思わず声が出る
こんな、大きなドックを見たのは初めてだ
中には百人はいようかという職人さん達が、それぞれの持ち場で元気に働いている