第14章 ウォーターセブン 前編⚠
食器屋を出ると、購入した荷物を持つと言って譲らない主人公の荷物を、ローは無理矢理に取り上げる
主人公はまだ何か言ってはいたが、「なんなら、お前ごと持ってもいいが。」と言うと、ようやく黙った
主人公は人に頼ったり甘えたりの類が、極端に苦手なようだった
ローはもっと自分に甘えればいいのに、、、、と思ったが、そんな風に思う自分にまた驚いた
(冷静になれ、、、、)
そう何度も自分自身にいい聞かし、再び二人並んでウォーターセブンの街並みを歩いていく
ふと主人公を見ると、ガラス越しに見える店の中に目線は釘付けになっていた
主に雑貨などを扱う店らしく、いかにも女性向けのディスプレイが店外まではみ出している
歩きながら、そわそわとそれらを眺める主人公の顔は明らかに興味津々だった
質素な生活をしていた主人公のことだ
きっとこういう店にも入った事はないのだろう
そういえば先程から船で必要なものしか買っていない
主人公には、服以外に必要なものだってあるだろうに、、、、気づかない自分に舌打ちしたい気分になった
「見て行くか?」
そう声をかけると、「いいの?」と、すぐにその顔が輝いた
「ああ。」
そうは言ったものの、、、、ターゲットを女に絞ったであろう店内は、店主の狙い通りに女の客で溢れんばかりだった
決して広いとはいえない空間にはアロマだかなんだか知らないものが置かれているのだろう、甘い匂いが通りにまで漂っている
さらに甘ったるい匂いでむせ返る店内にローの足は一瞬、躊躇した、、、、が、嬉しさを隠しきれないとばかりに店内に足を踏み入れる主人公を見ると、自然に足は前に進んだ
それを見て主人公が驚いたように振り向く
「ローも入るの?!」
「、、、悪いか。」
「悪くなんてないけど、外で待ってくれても、、、」
「、、、断る。」
女の客が多いといっても、客寄せの為か店員はいかにも客受けが良さそうな顔が整った若い男だったし、店内にもちらほらだが野郎の客はいる