第14章 ウォーターセブン 前編⚠
自分のためではなく、みんなの為だと思えば見方もまた変わって主人公はすすんでいくつかの食器や鍋などの台所用品を選んだ
一つ一つみんなが使いやすいか等を考えながら選ぶ時間はとても楽しい
「あいつ等のことは気にせず、お前が好きなの選んどけよ。」
「そういうわけにはいかないわ。シャチもペンギンもこだわりはなくても好みはあるもの。例えばシャチはガラス製より陶器の食器の方が好きだし、ペンギンはその逆よ。ベポは、、、あまり気にしてないみたいだけどね。」
クスクスと笑いながら答えた主人公を、ローがじっと見つめた
「??だから、ちゃんと選ばないと。ね?」
「、、、あいつ等のことばかりかよ。」
「え?」
ボソリとローが何かを呟いたが、小さすぎて聞こえない
ローは釈然としない様子だったが、買い物を放棄することはしないようだ
引き続き目当ての品を一緒に探してくれている
主人公が言ったことに耳を傾け、意を汲んでくれようとする事実がまた嬉しい
「ローは食器だったらシンプルなのが好きよね。」
シンプルなカップを手に取りながら、ローに見せる
「あ、あと洗濯石鹸も買わなきゃ。ローは少し潔癖症でしょう??きちんと汚れが落ちるのがほしいわ。ローの洗濯物だけいつも多いもの。」
「、、、、。」
「あら、違った?」
「、、、違わねェ。」
「やっぱり。フフフ、そういうとこは昔から変わってないのね。」
予想が当たって嬉しそうにはしゃいでいると、ローに人差し指でビシリとおでこをはじかれた
彼は手加減したのだろうが、それなりに痛い
主人公がすねたように唇を尖らすと、ローはほんの一瞬だったけど目を細めて楽しそうに笑った
あまり彼が見せてくれない表情に主人公の心は跳ね上がる
そしてローは主人公が手にしていたカップをカゴに入れる
―――ロー、、、、
たった2時間ほどだったが、船で過ごした十数日より距離が縮まった気がしているのは主人公だけではなさそうだ
いつの間にか主人公も、昔のように流れる時間を心から楽しんでいた