第14章 ウォーターセブン 前編⚠
真っ赤になった主人公に何を勘違いしたのか、店員さんは微笑ましい笑みを浮かべながら次々と服をあてがってくる
大いなる間違いを否定しようとするも、店員さんはもう次の話題に夢中だ
「あ、この服なんかどうですか?とっても肌触りが良いのでおすすめですよ!」
「こちらも女性らしいシルエットが人気でして、きっと旦那様も喜ばれますわ。」
「だっ、、(旦那様!?)!?」
―――も、もう、帰りたい、、、
このままだと心臓が持ちそうにない
結局、気づけば無限に出てくるのかという服の中からシンプルで動きやすそう服装を薦められるがまま試着していた
「わぁ、とってもお似合いですね!」
店員さんが勧めてくれた装いは、淡いミントグリーンのニットにアイボリーのロングスカート
「さぁ、いかがでしょうか?」
仕方なく着たと言えば失礼になるが、主人公は鏡に映る自分の姿を驚きとともに凝視した
柔らかな素材で作られたニットは肌触りが最高に良かったし、ロングスカートは適度に身体の線に添いながらも気になる部分は隠してくれる上、一見ふんわりとしたスカートに見えたのに実は動きやすいパンツになっていた
「素敵、、ですね。」
それは、正直な感想だった
おしゃれなどは無縁の生活だったが、素敵な物を見れば心がときめくくらいには主人公もまだ年頃の女性らしい
長い間、最低限の装いしかしてこなかった主人公にとって鏡の前で胸が高鳴るのは随分と久しぶりの感覚だ
「これにはこの靴と、、、あ!肌寒い日にはこのカーディガンも絶対合いますよ!」
出されたそれらも素敵な品で、そのまま身につけてみる
「やっぱり〜!とってもお似合いです!」
両手を胸の前で組み合わせた店員さんは、飛び上がる勢いで主人公を褒め称える
やはり自分の目に狂いはない!と仕事に誇りを持ちイキイキとしている姿は少し眩しい