第14章 ウォーターセブン 前編⚠
「いらっしゃいませ〜!」
店に入ると同時に、元気な女性店員の声に迎えられた
店内は扉と同じくアンティーク調の内装でまとめられていて、いわゆるとっても‘おしゃれ’なお店だった
―――すごく素敵なお店だわ
こんなお店に入ったことない主人公は、ついついキョロキョロと店内を見渡してしまう
「当店は流行のデザインを数多く取り揃えておりますよ!何かお探しですか?」
そうにこやかに笑う店員さんは、まるで雑誌から抜け出てきたかのような素敵な女性だ
主人公は先程までの軽い足取りが、たちまち重くなるような気がした
ローはラフな格好をしていても普通にカッコよくて、この店にいても全く違和感はない
が、主人公は修道服だ
それも長年着ているものでお世辞にも「素敵な装い」とは言えない
それしか持ってないのだから仕方ないし、今まで気にしたことはなかったが、この店に気軽に入れるような服装ではないことくらい主人公にだってわかる
決して修道服が恥ずかしいわけではないが、なんとも場違いな自分が恥ずかしくなり、ついつい俯いてしまう
―――やっぱり私はヤガラ船で待たせてもらおう
「ロー、やっぱり、、、」
そう言いかけたのに、ローはにこやかな店員さんにこう答えた
「コイツに何着か見繕ってくれ。」
「え?」
「まあ、喜んで!可愛らしい方だから、張り合いがありますわ!」
「ええっ!?」
てっきりローの服を選びに来たのだと思った主人公は慌ててローの袖を引っ張った
「待って、ロー。私はいいわ。お金だってないし、、、」
ただでさえ気後れしてるのに、こんなおしゃれな店員さんの前で言わせないでほしい、、、
「ローの服を選びに来たんでしょう?」
と小さな声で言った主人公に対し、ローはにべもなく言い放った
「おまえ、服それしかないんだろ。」
図星な事実に、顔が赤くなる