第14章 ウォーターセブン 前編⚠
水上マーケットでは、じつに様々な物が売られていた
鍋や食器などの生活用品から、野菜や肉などの食材、とりわけ多いのは手軽に食べられる屋台船で、たくさんの店がところ狭しと浮かんでいる
ウォーターセブンに住む人はもちろん、観光客も多いようで、市場特有の活気溢れる喧騒は心地良くさえあった
その中をローと主人公を乗せたヤガラ船がゆっくりと進んでいく
左右には、まるで水中から生えているかのようなレンガ造りの建物が、水路に沿って隙間なく建ち並んでいる
歴史を感じさせるアーチ状にかかる橋をくぐる時は胸が高鳴った、、、まるでおとぎ話のようだ
見るもの全てが目新しく、気付けば主人公は何度も感嘆の声を上げていた
ローはその間、何も言わなかった
しかし主人公が、例えば歴史がありそうな古い時計塔や、ヤガラ船の上で美しい声で歌う歌うたいなどに目を奪われるたびに、ローはゆっくりと船を進めてくれた
まるで主人公に景色を見せてくれる為に?と都合良く考えてしまう位に、、、
景色や賑わう様子をただ見るだけで楽しかったが、屋台から漂ってくる良い匂いに、主人公のお腹が思わず反応して、くうと鳴った
は、恥ずかしい、、、ローに聞こえたかしら
慌ててお腹を押さえたが、ローにはしっかり聞かれていたらしい
「飯、まだだったな。」
そう言うと、ローは屋台の一つに船を横付けした
「水水肉だよ!お姉さん、うちのはうまいよ〜!特製ダレに三日三晩漬けてるんだ!」
「え?」
「5つくれ。」
声をかけられびっくりしていると、ローは慣れた様子で水水肉を買い、そのうちの3つを主人公に渡してくれる