第14章 ウォーターセブン 前編⚠
しかし、店主の言葉に主人公が返事をするより先にローが口を開いた
「、、、、いや、このままでいい。」
ローはそう言うと、スタスタとヤガラブルの船に乗り込む
後ろの席に座ると、驚く主人公の方は見ずに彼は言った
「早く乗れ。」
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「すごい!」
本日、何度めかの言葉だがそれしか言葉が出てこないのだから仕方がない
太陽の反射でキラキラと輝く水面の上を、たくさんのヤガラ船が行き交っている
行き交うヤガラ船も様々で、色々な人や色が入り乱れ、物売りや呼び込みの威勢が良い声があちこちに飛び交っている
活気溢れる光景に、主人公は今一度声を上げた
「まさに、水の都だわ!」
主人公の目の前に広がるのは、目にも鮮やかな水上マーケットだ
「あなた、とっても早いのね!」
「ニー!」
嬉しそうに鳴いてスピードを落としたヤガラブルを、主人公はよしよしと撫でてやる
ヤガラ船は思ってたより揺れは全然なくて、乗り心地が良いものだった
かなりの速さで水上を移動して、あっという間にここまで着いてしまった
ウォーターセブンでの生活には欠かせないというのも納得だ
穏やかな風が頬を撫でつけ、主人公は思わず目を細めた
舞い上がる髪を押さえながら、そっと後ろを振り向くと、まっすぐに前を見ながらヤガラブルを操るローが目に入った
ローは主人公にチラリと視線を向けると、危ねえぞ、とだけ言った
「う、うん。」
慌てて前を向くが、思わず口元が緩んでしまう
ぶっきらぼうな言葉なのに、主人公は胸が温かくなる
成り行きだとはいえ、ローが主人公と一緒に乗ってくれたのが嬉しかったからだ
ローは相変わらず積極的に話す様子はなかったが、かと言って怒った様子も見られない
その事にホッとする
同時にローと二人だということに、主人公の胸はずっとドキドキしっぱなしだ