第14章 ウォーターセブン 前編⚠
きっと見慣れたら一匹一匹違うのだろうけど、たくさんのヤガラブルはとてもじゃないけど見分けがつきそうにない
「こんにちは。」
挨拶をしてみると1匹のヤガラブルが主人公の目の前まで寄ってきて、、、ベロンと舐められた
「キャア!、、、フフフ。くすぐったいわ。」
あまりのことに、思わず笑顔になる
まるで元気を出してと言われたようだった
「お!こいつに気に入られたな。この子達は気に入ったお客を自分で選ぶんだ。」
そう言って店主は先程の小舟を、その子の背中に乗せようとする
他の2匹にはもう乗せ終わっているようだ
しかし、主人公の顔をベロンと舐めた子は、店主が船を乗せようとするとニーニー!と明らかに身をよじって嫌がった
「おかしいな、こんな事はないんだがな。おい、どうしたんだ?」
店主はそのヤガラブルの子をなだめるも、その子はなおも水の中で体をバタつかせニーニー!と嫌がっている
愛嬌がある顔が、とても困った顔になっている
「嫌なら他の子にするから、な。ほら、あっちへ行け。」
元気を出せと言われた気がしたのも、所詮主人公の気のせいにすぎない
私が嫌だったのね、、、、と、さっき可愛い仕草を見せてくれた分主人公は小さくないダメージを受けた
しかし、、、、
その子は店主にそう言われてもなおその場を離れようとはせず、必死な顔で主人公を見つめ鳴き続けていた
「ニー!!ニー!!」
「ニー!ニー!!」
まるで何かを訴えているような仕草だ
わからないまま、主人公もまたその子を見つめた
―――何かしら、、、なんだか声が、、???
それは、とてもとても小さな声
本当に微かにだが、確かに聞こえた気がした
「あの、、、待ってください。」
その言葉に店主が振り返る