第14章 ウォーターセブン 前編⚠
「まずは、ここだな。」
そう言ってローが入っていくのは、看板に貸しブル屋と書いてあるお店だ
「ここだよ主人公!ここにブルがいるんだよ。」
張り切ってお店に入るベポに、まだ不安な気持ちのままの主人公も続く
店に入ると店主らしき人が新聞を読んでいた
「いらっしゃい!ブルだね、何人だい?」
「4人だ。ヤガラで良い。」
ローは慣れた様子で店主と話している
店の向こう側には水路が見えており、ここからすぐに街に行けるようだった
「大きい荷物もないし、相乗りの3匹ってとこでいいね。」
「ああ。」
そう言って貸しブル屋の店主は、ガラガラと小さな雰囲気溢れる船を出してくる
船には背もたれがあって乗り心地が良さそうな席が備え付けられていた
なるほど、これで水路を走ったらとても気持ちが良さそうだ
ベポが乗り方教えてくれると言ったけど、私にできるかしら、、、、
自分がどんくさいという自覚がある分、こういう事は苦手だ
一緒に乗るベポには悪いけど、運転は任せた方が良さそうだ
ベポと生け簀に近付くと、馬にもちょっと似ている魚らしき生き物がピチピチとたくさん泳いでいる
「これがヤガラブルだよ!」
「まぁ可愛い!」
大きな目と大きな口、、、、とても愛嬌がある顔をしているヤガラブルは主人公の想像以上に愛らしい生き物だった
ニーニー!とこれまた見た目と同じく可愛い声で鳴いている
「こんな姿でオッサンっぽい鳴き声だと嫌だよな〜。例えばこんな感じにさ。」
後ろからシャチとペンギンが来て、低い声でニーニー!と真似するものだから、ベポも主人公も思わず吹き出してしまう
二人がまた主人公を元気づけようとしてくれている
だから、せめて努めて明るく振る舞った
「たくさんいるのね。」
生け簀を覗き込むと主人公の周りに、たくさんのヤガラブルが寄ってきた