第3章 無力な少女
こうして1年ほどが過ぎ、主人公は次第に元気を取り戻していった
主人公は相変わらず医学書を読み漁っていた
リリスに言われた通り、遊ぶのも忘れてはいない
とはいえ、一人なので美しい森で静かに動物達の様子を見たり、湖で泳いだり、一人でできる遊びは多くはない
動物達とはかなり仲良くなった
彼らはこちらが危害を決して与えないとわかれば、意外にも無防備になる
おかげで、今では主人公の足音だとわかると出てきてくれる子達もいるくらいだ
じっと動物達の目を見たら、彼らが何を言いたいのかも、なんとなくわかるような、、、、そんな気さえした
しかし、一人というのは時に不幸だ
本の世界でどれだけ素晴らしい冒険に出ても、どんなに美しい夕焼けを見ても、その感動を分かち合う人はいない
研究で忙しいリリスの手を煩わせる程、主人公は幼くはなかった
いじめっ子達ならいるんだけど、、、
彼らは忘れた頃にやってくる
そして、何かと理由をつけて主人公をからかった
時には泣くまで、ひどい言葉をぶつけられた
幼い頃からよく遊んだけど、あんなにも簡単に反対側に回れるのだ
一方的に主人公が「友達」と思っていただけで、彼らはもともとそんなつもりはなかったのかもしれない
ハァ、、、と、ため息をついた
「友達」か、、、、
そういう意味では主人公は、完全に孤独だった
村人に嫌われてしまった今、自分にはもうそんな存在はできないかもしれない
「友達」に対する憧れは、主人公の中で段々と大きくなっていた