第14章 ウォーターセブン 前編⚠
最初、彼女は船の上で随分と小さくなって申し訳無さそうに過ごしていた
きっと、自分が船に乗る事が迷惑になっていないかと考えていたのだろう
自分は何をしたら良いのたろうかとローに聞きに来たりもしていたが、気まずさからローが目も合わさずにそんな事はシャチ達に聞け、と言ったら悲しそうにしていた
それから彼女はローの言葉通り、シャチ達に仕事を聞き働き出した
仕事をすぐに覚えた彼女は実際のところよく働いたし、目に見えて役に立っていた
加えて彼女は仕事に慣れてきて時間ができるようになると、自ら何かできないかと探し働いていた
男所帯では気づかなかった細やかなところまで、目に見えて暮らしやすくなったのも彼女のおかげだろう
もともとシャチ達には気を許していたのだ
船での生活に慣れると、笑顔もよく見られようになった
彼女を信じたいと思う
だが、理屈では抑えきれない感情がローの胸の内から消えてなくならない
―――主人公
復讐は終わったというのに、こんなにも惹かれているというのに、、、、どうすることが正しいのかがわからない
シャチとペンギンも加わったのだろう
外からの笑い声が一段と大きくなる
主人公の柔らかな声も聞こえ、ローの胸はどくりと波打ち、途端に荒々しく血がかけめぐった
主人公の声、主人公の匂い、それら全てがローから冷静さを奪っていく
常に感じる彼女の気配、、、、
主人公と過ごす日々はローにとって想像以上に忍耐力を要するものだった
これは復讐だ、、、そう言い聞かせながらあの小さく細い身体を、己の欲望の赴くままに毎晩、毎晩、貪るように抱いた
酷い事をしたという自覚はある
冷静さを取り戻せば襲ってくるのは、どうしようもない罪悪感だ
彼女からしてみれば、二度と俺に触れられたくはないだろう
主人公に触れたのは、あの夜が最後だ