第13章 一進一退
「とっても、わかりやすいわベポ!私が住んでた島はこんなに小さいのね。フフフ。」
「そうだよ!世界はもっとも〜っと広いんだよ!」
航海士らしい顔つきで、ベポは嬉しそうに海図の説明を続けてくれた
シャチ、ベポ、ペンギン3人は少しでも時間があれば、こうして主人公のもとを訪れては色々と気遣って話しかけてくれる
仕事を与えてくれるだけでなく、不自由はしていないか、足りない物はないかなど毎日のように尋ねてくれるのだ
主人公の部屋だって、与えてくれた
主人公は眠れるスペースがあるなら、台所だって物置だってどこでも良かったが、用意してくれたのはちゃんとした個室だった
『大丈夫、大丈夫、余ってんだし。』と、3人は言ってくれたが、そこは元はペンギンの個室だったのだとあとから知った
わざわざ主人公の為に空けてくれたのだと知り、慌てて辞退しようとしたが、『主人公は女の子なんだからさ、その辺で着替えるわけにはいかないだろ。俺らが気ぃ遣うじゃん。』と照れた顔でペンギンに言われてしまった
シャチとベポは大部屋を間仕切りして、それぞれ個室として使っていたらしいが、今はその間仕切りを外してペンギンと3人で使ってるらしい
『久しぶりに3人でワイワイ楽しいよ!』『どうせウォーターセブンに着くまでだしさ。気にすんなよ。』シャチとベポにもそう言われ、申し訳なく思いつつも個室を有り難く使わせてもらってるという経緯だ
ローとは、、、彼とはあれからほとんど話をしていない
主人公は話をしたかったが、主人公がなけなしの勇気を振り絞って話しかけてもローは必要最低限の返事しかしてくれない
それどころか目も合わせてくれないので、主人公の気持ちは毎回打ち砕かれて、とてもじゃないが会話どころではなかった
最初はオロオロしていた主人公だが、10日も経てば流石にもう慣れた
『、、、もしまた裏切った時は、覚悟しておけ。』
ようするにローは主人公を微塵も信用していないのだ
だから、馴れ合う気など全くないのだろう