第13章 一進一退
彼が望むものは信頼できる『仲間』だ
その中に主人公が入れる事はきっとない
成り行きで、仕方なく船に乗せてくれているだけ
ローから主人公はいつ裏切るかわからない、信用のない相手だと思われているのだから
これまでを考えれば当たり前、私には傷つく資格すらない
ハァ、、、、、
洗濯物を干しながら、それでも思わずため息が出てしまう
ここでの生活でわからないことはシャチ達が全て教えてくれるので問題はなかったし、わざわざ主人公と話すことがローにとって必要ないと言われればそれまでだった
『、、、、船には乗せてやる。お前の望む『奴隷』としてな。』
あんな風に言われて、正直『奴隷』のように扱われる事を想像しなかったわけではない
しかし、、、、彼は主人公に指一本触れてこようとはしなかった
それどころか、主人公の前でローの硬い表情は緩むことはない
目が合えば露骨に逸らされ、ベポ達と談笑していても、主人公の姿を見つけると何かと理由をつけてその場からいなくなるという避けられようだ
時折、彼から押し隠したような視線を感じる事はあっても、あれはきっと主人公がおかしな行動をとってはいないかと監視しているのだろう
ローは、、、、彼は既に主人公を見限っているのかもしれない
あの夢のような夜が最後だったのだ
彼が主人公に触れることは、二度とないのかもしれない
―――悲しいと思うなんて、、、罰が当たるわ
―――側に居られるだけでいいと願ったじゃない
そう自分に言い聞かせたが、、、、か細い繋がりすら断ち切られた気がして、胸が苦しいほどに痛んだ
感傷に浸る暇があるなら、仕事をしよう
ちょっとでも役に立たなきゃ
大量の洗濯物と格闘し、すみずみまで掃除を終わらせ、ペンギンの釣った魚で夕飯の下ごしらえを終わらせた頃には、すっかり日も暮れかけていた
あとはシャチのつなぎの繕い物をしなきゃ、、、、
身体を動かしていれば余計な事は考えずにすむ
もうすぐウォーターセブンだ