第13章 一進一退
そして、今に至るのだが、、、
事はそんなにうまく運ばない
海軍は去って行ったものの、主人公の試練はまだ続いていた
それというのも、あれからローは主人公にひと言だって声をかけてくれない
彼はずっと背を向けたまま、まるで主人公を視界に入れたくないような態度を取り続けている
『お前を攫いに来た!!!』
そう言って彼が抱き締めてくれた事は都合の良い夢だったんではなかろうかと思う程に、ローの態度は冷たいものだった
そんなローに、とてもじゃないが気軽に話しかけれるわけもなく、、、主人公は居心地悪く立っている事しかできない状態だ
「もう主人公!心配したんだからね!」
「ほんとほんと。水臭ェよな。」
「友達って思ってたのは、俺らだけってことだったのかよ!?」
その上、シャチ、ペンギン、ベポから責められて主人公はますます肩身が狭くなっていく
しかし、何も言い訳なんてできる筈が無い
シャチ達は心から心配してくれていたのだ
現に言葉とは裏腹に、シャチとペンギンの表情は安堵でいっぱいだったし、ベポに至っては涙目だ
心配をかけてしまった事を改めて反省し、主人公は深く頭を下げた
「本当にごめんなさい。」
そんな主人公の態度に納得したのか、ベポは毛むくじゃらな腕で涙をゴシゴシと拭いた
「もう仲間になったんだからね。何かあったらちゃんと言ってくれなきゃダメだよ。」
「「そうだ、そうだ。」」
(仲間、、、)
その言葉に主人公は酷く違和感を覚えた
――だって、、、、
チラリとローを見れば、相変わらずこちらに背を向けたまま
『お前が決めろ』と言われ、ローの側にいたいと思わず言ってしまったが、、、、
よく考えれば、彼はそれに対して『良い』とも『悪い』とも言ってない
ベポは仲間になったと言ってくれたが、それは大きな間違いなのではないだろうか