第13章 一進一退
理不尽な思いをさせられたのは、確かにこちら側の筈だ、、、、でも
彼等は命令を受けてやって来ただけ
その命令を遂行できなかった場合、彼等はどうなるのだろう、、、、
主人公はその場から動かず、小さくなりつつあるモモンガ中将をじっと見ていた
そんな主人公に、モモンガ中将が大きく叫ぶ
「これを!!」
同時に、彼はこちらに何かを投げて寄越した
勢いよく弧を描いて飛んできたそれを、一歩前に出たローが軽々と受け取めた
「これって、、、」
「、、、お前のか?」
ローの腕にあるのは、主人公のトランクだった
海軍船に乗り込んだ時に持って来た、主人公の愛用のメスなどが入っているトランクだ
主人公にとっては大事な物
単に、彼等にとっては邪魔な物だから、投げて寄越してくれただけなのかもしれないが、、、、捨てる事だってできる筈だ
―――モモンガ中将
「ありがとうございます!」
彼等にこんな風にするのは、おかしいのかもしれない、、、、それでも構わず、主人公は大きく手を振った
遠ざかる船の上でそれを見たモモンガ中将が、またもや意外そうに片眉を上げたような気がした
そしてその後、、、、
ほんの少しだけど、彼が笑ったのはきっと主人公の見間違いじゃなかったと思う
全てが解決したわけではなかったけれど、こうして嵐の様に現れた海軍は、去っていったのだった