第13章 一進一退
そのまましっかりと主人公を抱きかかえたまま、海軍に向かってローが叫ぶ
「こいつは俺が貰う!!文句は言わせねェ。」
そう言ってローが、片手を海軍達の方に上げた
主人公は海兵達がこちらを狙ったままだという事を思い出した
今は泣いてる場合じゃない、と急いでローの胸から顔を上げる
案の定、海兵達は軍船からこちらに銃口を向けたままの状態だ
思いがけない事態になり戸惑いは隠せないようだが、それでも流石に鍛えられた海兵達だと云うべきだろうか
合図があるまでは、、、と、皆一様に微動だにせずこちらを狙っている
見れば何列にもわたる砲台からも、船のトップであるモモンガ中将の攻撃の合図を、今か今かと待ち構えている様子が見て取れた
お互いがお互いの、次の出方を探っている
ジリジリと音がしそうな程の緊張感が、今だに辺りを包んでいた
ニ隻は既に臨戦態勢
一触即発の状態なのだ
――― 一体、私はどうしたら、、、
ベポやシャチ、ペンギン達を見れば、彼らもまた険しい面持ちでローの指示を待っている
先程主人公に見せた顔とは全く違う顔
それは、戦う男の顔だった
彼らは主人公の為に、戦ってくれようとしているのだ
こんなに愚かで弱く、自分の意思も貫けない自分の為に、、、
このままだと、彼らが傷ついてしまうかもしれない
―――そんなの、、、駄目!!!
「私やっぱり、海軍本部には行けません!行きたくないんです!」
気づけば主人公は、大声で叫んでいた
その場にいた全員が、一斉に主人公の方を向く
「お前、、、」
頭上でローの驚いた声がする、しかし、驚いたのは彼だけではなかった
モモンガ中将もまた、驚いた顔で主人公を見ている