第13章 一進一退
―――ああ、、、信じられない
永遠の別れを覚悟していた
10年前と同じ覚悟、いや主人公にとってはそれ以上の覚悟だった
彼らを見習い、この先に待つ己の未来がどんなものであろうとも、受け止め、自分自身の為に立ち向かっていこうと誓っていた
しかし
『お前が決めろ!』
確かに彼は、そう言ってくれた
彼の言葉に、決意した筈だった覚悟は脆くも崩れ去ってしまった
自分はなんて弱いのだろう
それでも込み上げてくる感情は、誤魔化しようもなく喜びしかない
自分でもどうしようもない程に、心は今もずっと叫んでいる
許されなくてもいいから、ローの側にいたい、と、、、
「うっ、、、う、、、ロー、、」
ローの腕の中で、主人公は子供のように声をあげて泣きじゃくった
止められなかった
それを見て逞しい腕がこれ以上にないくらい、強くまた抱きしめてくれる
「、、、、バカ野郎が。」
主人公の首元でローの声が低く響く
冷たい言葉の筈なのに、首にかかる吐息はとても熱くて、、、、
そしてそこには、確かに安堵の色が混じっていた
まるで彼の心情が伝わってくるようで、胸が切ないほどに締め付けられる
もっともっとローを感じたくて、主人公もまた彼の首に手を回した
「主人公!!怪我はない??」
「大丈夫か?海軍の奴らに酷い事されなかったか!?」
「は〜間に合って良かったぜ!」
声がする方を見れば、シャチ、ペンギン、ベポがいた
それぞれの持ち場から、ホッとしたような顔でみんなが主人公に声をかけてくれる
その事に、また涙腺が緩んで主人公はさらに泣くしかできなかった