第12章 矛盾
しかし、主人公は決して諦めてるわけじゃない
―――彼らに教えてもらったもの、、、
自分自身の為に強く生きる事を
主人公はローが繋いでくれていた方の手を、再びギュッと強く自分で握り締めた
いくら嘆いても現状は変わらない
それならば、早い方が良い、、、、と、あと1日の猶予があったにも関わらず、今から数時間前に主人公は自ら海軍の船に乗り込んだ
でも本当は、、、、主人公は小さく俯いた
ロー達は今日旅立つ
本当は見送りに行くつもりだった
、、、でも、どうしても駄目だった
とてもじゃないけど、平常心では見送れない
ローの姿を見てしまったら主人公はきっと、みっともなく泣いて喚いて、行かないでと、彼に縋ってしまいたくなるだろう
その思いを断ち切るためにも、できるだけ毅然と海軍の船に乗り込んだ
やって来た主人公を、モモンガ中将は「お待ちしていました。」と出迎え、大勢の海兵が恭しく敬礼する中、この船室に自ら案内してくれた
荷物は、愛用しているメスなどの手術道具一式と着替えを数枚のみ
もともと余計な物を何一つ持たない主人公の荷物は、古い小さなトランクたった一つで全て収まってしまった
主人公は改めて、モモンガ中将に向き合った
「約束を守ってくれて、ありがとうございます。」
最初は卑怯な取引だと思ったが、目の前の人物は約束をきちんと守ってくれた
現にハートの海賊団は、これから無事に島を旅立とうとしてるのだから、、、
ひょっとしたら約束を守ってくれないのでは、と心配していた主人公は、モモンガ中将にお礼を言った
しかし、その事に相手は驚いた様子だった
目を丸く見開いた顔は、いつもの険しい顔とは違い意外に優しそうに見える