第12章 矛盾
―――クソッ!俺はまた、、、
愚かにも繰り返すのかと、ローは拳をギリギリと握りしめた
自分でも心底馬鹿だと思う
一度は手酷く裏切られたくせに、再び同じ相手に惹かれているなんて、、、
しかし、その気持ちを無かったことにできる程、生易しい段階では既にない
今更ながらに自分の気持ちを自覚してしまい、ローは胸の内の衝撃に苦々しい面持ちで瞑目した
『、、、キャプテン、これ、、、。』
そんなローの動揺を知ってか知らずか、ペンギンから渡された主人公からの手紙
ローはひどく動揺したまま、それを受け取った
真っ白な封筒には、遠慮がちな小さな文字で自分の名前が書かれていた
それだけで主人公が、その手紙を書くか書かぬかを迷ったのだろうと、手に取るようにわかる気がした
一体、何が書いてあるのだろうか、、、
散々陵辱して傷つけた、自分への恨み事だろうか
10年前の懺悔だろうか
それとも―――
らしくもなく、緊張した面持ちで手紙を開いた
―――
―――
―――
そこには
形の良い小さな文字が綴られていた
―――ありがとう―――
と、、、、、たった一言だけ
ローにはわけがわからなかった
何がありがとう、だ!?
恨まれこそすれ、ローが主人公から感謝される事なんて何一つない
たくさん傷つけ、たくさん泣かせ、数え切れない程に陵辱し、彼女を貶めただけだ
それなのにッ、、、、!
―――主人公が泣いたように、笑った気がした
『、、、バカ野郎がっ!』
「、、、キャプテン、どうする?」
一向に動かないローに見かねたシャチが、声をかけた
―――どうする、、、だと?
これでいいのかと、ウダウダと悩むより先にローは大声を出していた
「すぐに船を出す!主人公を取り戻すぞッ!!」
その声に、シャチ、ペンギン、ベポが歓声をあげた
「「「アイアイサー!」」」