第12章 矛盾
「手紙だ。なんで?」
ベポが、首を傾げた
「オ、オレに主人公からラブレターかも。」
興奮気味なペンギンと、「バカ、3人宛だろ。」と、冷静なシャチ
3人がそれぞれの思いで開封してみると、そこには主人公らしいきれいな文字で、言葉が綴られていた
― シャチ、ペンギン、ベポ
― 急な用事ができてしまい、今日は帰る事ができません
― 約束をしていたのに、ごめんなさい
― お料理を作っておきました
― 食べてください
― 短い間だったけど、一緒に過ごせて嬉しかった
― たくさんの話を聞かせてくれてありがとう
― まるで私も旅に出れたみたいに、、、本当に楽しかった
― 皆さんを見送りには行けませんが、いつもあなた達の無事を心から祈ってます
― どうか、お体に気をつけて
―主人公
手紙には、そう書かれていた
それを読んだニ人と一匹が、がっくりと肩を落としたのは言うまでもない
「主人公、いないのかぁ、、、。」
「チェッ、最後に会いたかったのにな。用事ってなんだ?仕事か?」
「主人公が働いてるとこって、たしか、、、、街の大きな病院だよな。それなら、俺らがそこに会いに行けばいいじゃねーか!」
そうだ、そうだ、と名案に盛り上がるシャチ達の背後から声がした
「無駄だよ。」
彼らが振り返ると、そこには白衣を着たいかにも医者風の男が入口に立っていた
「おわ!ビビった!」
「おっさん、誰だよ?!」
「君達だろ?あの子が言ってた海賊は。」
この場合、あの子、というのが、主人公を指すのなんてシャチ達にもすぐわかった
「おっさん!主人公の知り合いか?」
「それより、無駄ってどういう事だよ!」
シャチとペンギンの問いかけに、白衣のおっさんは、主人公が働いている病院の院長だと名乗った
そして、「やはりあの子から何も聞いてないのか、、、」と、その院長のおっさんはため息をつくものだから、シャチ達はますます困惑した