第12章 矛盾
「では、君の知り合いが海賊になってたってわけか。、、、しかし、いくら昔の知り合いだと言っても海賊を庇って行くなんて君は、本当にそれで良いのかい?」
「、、、庇っているわけではありません。私は昔、彼に酷い事をしてしまいました。こんな事位では到底足りない程に、彼を傷つけたんです。だから、、、、」
「、、、、、、。」
過去を振り返って、いたたまれない気持ちになり主人公は俯いた
しばしの沈黙の後、思い詰めた表情の主人公に病院長は静かに言った
「そうか、、、、君の気持ちはよくわかった。その彼は君にとって、とても大切な人なんだね?」
大切な人、、、、そう言われただけで、主人公は泣きたくなった
「、、、、はい。」
答えは初めから出ていた、、、
他の何者にも変えられないくらい、主人公は昔と変わらずローが大切なのだ
長年、彼の無事を祈って生きてきた
彼に再び出会えた事自体が、奇跡だった
しかしその再会によって、コラソンの死、そしてローの苦しみを知ってしまった、、、、、
知ってしまった以上、これまで通り主人公が生きていくなんて無理だった
ローに殺されることも叶わず、唯一、主人公を罰する事のできるローが去ってしまったら、、、、
どうやっても償えない罪を抱えたまま、一体どうやって生きていけば良いのか?
だからだと思う
どんな未来でも怖くはなかった
ローが無事に島から出られるなら、海軍本部に行く事位なんでもない
こんな事は、何の罪滅ぼしにもならない
ローからしたら、ただの迷惑な話しだろう
だから彼は知らなくて良い
決して自暴自棄なんかではない、主人公の本心
天竜人だろうが、海軍だろうが、何でも良い、、、
ローがいないなら、主人公にとっては何処でもきっと大差はない
主人公は今まで通り、彼の無事を祈りながら生きるだけだ