第12章 矛盾
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「本当に、行くのかい?」
海軍本部に出向く事にした、、、と、伝えにきた主人公は、心配そうな顔をする目の前の病院長に頭を下げた
「、、、すみません。本当にお世話になったのに、こんな形でここを去る事になってしまって。」
本当に、すみません、、、もう一度、そう言いながら深々と頭をさらに下げる
「おいおい、顔を上げてくれ。君が謝る事はないじゃないか。悪いのは海軍だ。いくら優秀な医者が必要だからって、こんな一方的に、、、。」
「でも、、、、行くと決めたのは私です。」
「しかし、君。昨日までは絶対に行くつもりはない、そう言ってたじゃないか。君は大事なスタッフだ。病院で君を匿う位はできるんだぞ。」
「、、、、すみません。」
それしか言えず、主人公は俯いた
街の人も港に海軍の船が停泊していることを何事かと不安がっていて、街では既にじゅうぶんな騒ぎとなっている
平穏な街なのに、それだけでも申し訳ない気持ちでいっぱいなのだ
匿ってくれるという、病院長の申し出は心から有り難いと思ったが、相手は容赦ない海軍だ
これ以上の騒ぎにはしたくなかった
「、、、私も少し調べてみたんだが、噂では天竜人専門の医師団を作る為とも言われている。それが本当だとしたら、、、。君、やはり行くのは止めた方がいいぞ。天竜人は恐ろしい。人を人だと思っていない連中だ。無事に帰れる保証なんて何もないんだぞ。」
病院長の表情から、主人公の事を心から心配してくれているのがわかる
前のめりになったまま、病院長は続けた
「君の事だ。よもや、金の為でもあるまい。君は病院の給料だって、ほとんどをそのまま病院と教会に寄付してるんだ。君のおかげで、古かった教会だってずいぶんと修繕できたし、街の皆が平等に安く治療を受けられるようになった。皆、君には感謝しているんだよ。」
それなのに、どうしてだ、、、と病院長は、納得いかないとばかり声を強めた