第12章 矛盾
❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇
主人公が目覚めた時、主人公はローの腕の中にいた
今まで目覚める時はいつも一人だったから、一瞬何が起きてるのかわからず思考が停止する
―――ああ、そうだわ、、、昨夜、ローと、、、
背中と腰には、しっかりとローの腕が巻き付けられている
足までもお互い絡ませ合うように、触れたままだった
預けられた重みですら心地良く、酷く幸せな気持ちになる
体は疲弊しきっていたが、心は満たされていた
主人公がそっと目線だけで見上げると、そこには目を閉じて眠るローの姿があった
彼の寝顔を見るのは子供の頃を除いて初めてだ
改めて主人公は、ローの端正な顔立ちに見惚れてしまった
いつもの隙がない険しい顔つきとは違い、深い眠りなのだろう、無防備に瞳を閉じている姿は少し幼くも見える
そんな姿は、昔のローを思い出さずにはいられない
主人公は思わず微笑んでいた
彼の目の下には、いつも濃い隈があり、それは日常的にあまり睡眠が取れていない事を顕著に物語っている
海賊という危険な生業な上に、ローには賞金もかけられていると言うのだから、きっと命を狙われる事も少なくはないだろう
きっとまともに寝られない程、いつも神経を張り詰めてるのだ
主人公はふと彼の頬に手を伸ばしかけたが、、、触れる直前にその手は握りしめた
―――もう、夜が明けてしまったもの、、、
約束は一晩だけ
恋人でもない自分には、そんな風に彼に触れる権利はない
睡眠の邪魔をしないように細心の注意を払いながら、主人公はなんとかローの腕を解く
彼は思いの他、ぐっすりと眠っているようだった
少しの物音も立てないように、慎重にベッドから抜け出すと、ローの温もりが消えてしまわない内に素早く服を着た