第11章 忍び寄る闇 ⚠
そして、その夜、、、
部屋がとっくに闇に包まれても、主人公は蝋燭の灯りを灯す気力さえなかった
夜になり部屋が寒いぐらいに気温が下がっても、暖をとることすら考えれない
凍えるような部屋で、主人公はベッドの上で一人小さく膝を抱えた
頭の中はたった一つの事だけ
――明日、ロー達が出航する、、、、
わかりきっていた事なのに、目の前に突きつけられた現実をいまだに上手く飲み込めないでいる
自分はすでに、、、決断してしまっているというのに
考えずにはいられなかった
一生消えない罪を背負ってからは、ローの幸せだけを願って生きてきたし、唯一の望みと言えば、ローの無事を確認したい、、、それだけだった
それ以外に望む事は何もなかった
ひと目で良いから会いたいという願いさえ、自分には過ぎた願いだと思っていたのだ
それが現実に叶えられた
あまつさえ、歪な契約ではあってもローに触れる事まで許された
これ以上、何を望むというの?
頭ではそうわかっているのに、胸が苦しくて仕方がなかった
他に選択肢なんてあるわけないのだ、、、
ロー、、、、
瞼を閉じれば、ローの不遜な顔が浮かんだ
ローを意識すればする程、惹かれてゆく自分を止められない
どんなに泣かされようとも、駄目だった
たまに見せてくれる優しさや笑顔を宝物のように拾い集め、大切に閉まってしまう
傷つくだけだと身に沁みてわかっているのに、どうしてこんなにも彼を求めて止まないのだろう
ローに憎まれているとわかっていても、この想いを手離すなんてできる筈もない
そんな権利は、10年前にとっくに失っているというのに
私は昔も今も、ローが好きなんだわ、、、、
改めて自覚して涙が溢れた
人を好きになるのは、なんて甘くて痛いのだろう
溢れた涙を拭う事さえできずに、ひたすらにローを想った
お願い
どうか、無事に島を出て、、、、
主人公は祈りを捧げずにはいられなかった
そして、決断をした
窓の外を見ると、見事な迄の満月
主人公は教会をひっそりと抜け出した
向かった先はローの船
最後にひと目、ローに会いたかった