第11章 忍び寄る闇 ⚠
「それか船も生きてるからな。たまたまコイツがそういう気分だったんだろ?」
「、、、気分、、だと??」
「そうさ。船はけっこう気分屋だぜ。おい!そこのクマ!航海士ならそういうのわかるんじゃねェか?」
「うん、、、。それはなんとなくわかるよ!最初は全然わからなかったけど。同じような、波や風でも船がいつも同じように進んでくれるわけじゃないから。」
だからわかるよ、とベポはデッキを抱きしめたまま、確信を持った口調で答える
「だろ?生きてんだよ、船はな。」
「クラバウターマンかどうかは知らねぇが、大事にされてきた船は時に意思を持つ。俺も長年船大工して、色んな船を見てきたからな、それは確かさ。」
「そ、それじゃあなにか?俺達の船が生きてて、気分で壊れるフリでもしたっていうのかよ?!」
ペンギンも信じられないとばかりに、口を挟んだ
全くだ、バカバカしすぎて話にならない
「、、、茶番だな。」
ローの言葉に、修理屋は打って代わって真剣な顔になった
「ま、信じる信じねェは、お前さんの勝手だがな、、、。現に、舵が動かなくなったのは事実だろ?」
「、、、、、。」
「だからこの島に辿り着いた。違うか?」
「、、、、、。」
「そして舵は間違いなく壊れてはなかった。」
「、、、、、。」
「、、、この島でなきゃいけない理由があったんじゃねェのかい?ま、船が、、、かどうかは知らねェがな。」
修理屋はそれ以上は何も言わなかった
船に意思だと?、、、、壊れたのはただの偶然、バカバカしいにも程がある
そう思ってる筈なのに、、、、
何故か、ローはマストに触れて船を見上げずにはいられなかった
―――おい、ふざけんなよ、、、この島でなきゃいけない理由ってなんだよ
しかし当然、返事はあるわけなく、年老いた船は沈黙を貫くだけだった
まるで、ロー自身に考えろ、、、と言わんばかりに、、、
―――クソッ!!
―――どいつもこいつも、、、一体なんだって言うんだ、、、!!