第10章 罪の対価 ⚠
―――どうして、生き残ってしまったのだろう、、、
―――私なんて、、、あの日に死んでしまえば良かったのに
そう思った時、引きずり起こされるように腕を取られた
頭上から呟くように降ってきた言葉と、温かな感触がおでこに触れる
「、、、、、そんな風に、泣くな。」
それがローの唇だと気づくのに、少し時間がかかった
そっと触れるだけの優しいキス
同時に、ローの指が涙を拭うよう主人公の眦を撫でた
先程の残酷な行為との落差に、驚きと困惑だけが広がる
「、、、、、悪かった。」
「、、、え?」
聞き間違いかと思った
「、、、、、悪かった、、って言ったんだよ。」
思わずローを見上げた
気まずそうに再び視線を反らした彼は、ただし、と付け加えた
「ここで、さっきみたいな真似をしちまった事に対しては、だ。決して、あの男に対してじゃねェからな。」
あの男、、、と言うのがアサドの事を指すのだと、しばらくわからなかった
彼の存在は今の今まですっかり忘れていた
そういえば、アサドに対してローが放った暴言に対して、自分はもともと怒っていたのだ
アサドの名前を呼んだら、何故かローは酷く怒って、、、、
あの時は、誰でもいいから助けて欲しくて、まだ近くにいるかもしれないと思ったアサドを呼んだだけだったのだが、、、
わけがわからなくて、間の抜けた声が出た
「、、、、あの、、ロー、、、」
「、、、とりあえず、服を着ろ。」
ぶっきらぼうにだが、散らばった服と下着を渡された
「、、、、立てるか?」
「、、、え、ええ。」
不機嫌そうな顔は変わらないのに、ローから放たれた言葉は気遣うもの
そればかりか、主人公が立ちやすいようにそっと手まで貸してくれた
触れた指先はいつもの強引さと違って、酷くぎこちない
そのぎこちなさが、先程の謝罪がローの本心なのだと告げている気がした