第10章 罪の対価 ⚠
周りのざわめきに、ローがハッと我に返ると、、、、、
いつの間にか礼拝は終わっており、人々は既に流れとなってその場を後にしようとしていた
柄にもなくぼんやりしていた自分の失態に舌打ちしながら、ローも教会を出て行こうとした時
馴れ馴れしく彼女を呼ぶ男の声に、思わず足を止めてしまった
『主人公!お疲れ様!』
『アサド!?』
親しげに答える彼女を見て、ローの足は何故か床に縫い止められたように動かなくなっていた
そんな自分には気が付かないまま、二人は話し始める
そうこうしてる内に他に誰もいなくなり、ますます出て行く機会を失ってしまった
女みたいなツラをした軽薄そうな男は、主人公を食事に誘ったり、体調を心配したりと、、、よくまぁあれだけペラペラと喋れるもんだと呆れるくらいに話し続けている
その顔を見れば、、、その男が主人公に惚れているのだろうという事は一目瞭然だった
―――チッ!!なんで俺が、こんな盗み聞きみたいな真似を、、、
出るに出られない状況の上、不快な気持ちと苛立ちばかりが募っていく
彼女を見ると、困った顔をしながらも、、、、男に対しては随分と打ち解けている様子だった
男はさらに主人公に向かって、二人ならきっと上手くやっていけるだの、二人で病院を支えていこうだの、とほざき出した
―――まるで恋人同士の会話じゃねェか、、、
思えば主人公に男がいたって、何らおかしくはない
逆に今まで思いつかなかった方がおかしいくらいだ
シスターだと言っても、結婚もできれば男と付き合うことだってできるのだから
ローが奪った主人公の純潔
主人公が本当に捧げたかった相手は、神なのか、、、
もしや、、、あの男だったのだろうか、、、、
二人の会話を聞きながら、、、、ローは無意識に拳を強く握りしめていた
もはや、舌打ちすら出てきやしない