第10章 罪の対価 ⚠
静かな礼拝堂の中、一心に神に祈っていると主人公の乱れた心も少しだけ落ち着く気がする
しかし
静寂はすぐに破られた
「、、、、俺達が早く出ていくようにでも、祈ってンのかよ。」
背後からの聞き慣れた低い声に、主人公の身体はビクリと跳ねた
ついこないだ
10年ぶりに再会した時と同じ状況
しかし今は、、、振り向かなくても声だけでわかってしまう
ロー、、、、
どうして、、、??
彼とは夜にしか会っていない
歪な契約を交わしてから、昼間に彼に会うのは初めてだ
主人公の浅ましい心さえも隠してくれそうな、闇に包まれている夜とは違い、、、明るい昼間にローに会うのは緊張する
まるで主人公の本心を暴かれてしまいそうだから
―――今は、、、今だけはローに会いたくないのに
せっかく静まりかけた心を、乱されたくない
そう思いながらも、力なく振り返れば、、、
ローが壁にもたれかかって、こちらに冷たい視線を向けていた
その視線だけで、、、、彼の機嫌がとても悪いのだとわかってしまい、主人公は思わずゴクリと息を飲んだ
いつから、いたんだろうか、、、、
「、、、さすがだな。次の狙いはあの男ってわけか。」
、、、??
何を言っているのか、ローの言葉が理解できず口を開けずにいると、、、彼は皮肉げに口角を上げた
「お前、男がいたのかよ、、、。」
「、、、もしかして、アサドのこと?」
アサドの事を言っているのだと、ようやく理解する
先ほどのやり取りを、ローに見られていたのだ
「アサドは私がお世話になっている病院長の息子さんよ。同じ医者で、友人よ。」
それだけだと、、、事実だけを簡潔に伝えたのに、ローは面白くなさそうに鼻を鳴らした
「フン、やっぱり金づるか。未来の院長夫人の椅子でも狙ってるんだろ。」