第9章 届かない気持ち
クソッ!!!!
自分でも何をしでかすかわからない程の激情が、ローの身体中を渦巻いている
男達を半殺しにするだけでは、とてもじゃないが収まらない怒り
そう、怒りだ
では何故、自分はこんなに怒り狂っているのか
理由なんてどうでも良かった
何故だか今はどうしても、アイツの、、、
主人公の姿を、、、、この目で確認しないと気が済まない衝動に駆られていた
最高に最悪の気分のまま、、、気がつけばローの足は教会に向かっていた
足早に教会に着くと、、、すでに深夜なのにも関わらず、窓からぼんやりと灯りが漏れている
扉をそっと押してみる
開いてやがる、、、
チッ!
鍵ぐらいしとけよッ、、!
更に苛立ちながら、そのままゆっくりと扉を開けると
神を祀る祭壇の前
そこには、膝を折り熱心に祈りを捧げる主人公の姿
深夜ともあり、最低限の蝋燭しか灯していないのだろう
蝋燭の灯りが、彼女の周りをユラユラと寂しげに照らしていた
それ以上に、、、彼女の頼りなく小さな背中が、酷く寂しげ見えた
姿さえ見れば、納得できると思ったのに
息巻いていたローの足は、思わずそこで止まってしまった
まるで、その場だけ何か神聖な空気に包まれているようで
しかし、未だに彼女はローには気が付かない
こちらになんてまるで気が付かないほどに、熱心に彼女が祈っている相手
それは、ローがとっくの昔に信仰を捨てた神
酷くイラつく気分と相まって、気がつけばその背中に乱暴に声をかけていた
「、、、オイ!」
主人公は弾かれたように飛び上がり、ローの姿を確認すると、その蒼瞳を見開いた
「ロー、、、!」
長い睫毛に縁取られた蒼い瞳が、どうして、ここに?と問いかけている
しかし、すぐに真剣な表情になった
「何かあったの?!」
こんな時間にやって来た事を咎めるわけでもなく、、、主人公のその顔は心配そのものの表情だった