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星の舟【ONE PIECE】

第8章  憎しみの形



だから、いつまでも過去に振り回されるなんて、こんな無駄な事はねェ

たかがガキに騙されただけ

たったそれだけの事だ、、、



考えてもみろ、、、数万人に一人の確率でHLA型が適合するなんて、なんとも出来過ぎた話じゃねェか、、、

初めから、、、、治療自体が嘘だった

そう考える方が自然だ

あの女に、、、いや、あの親子に騙されていたんだ、、

こんな時代に他人の為に無償で何かしてやる、、、そんな奴の方が奇特だ
 
騙される方が悪ィ

俺は、ガキだったんだ


 



―――そう頭ではわかっているのに







どうしてだろう

今でもチリチリと傷むのだ

胸が、心が、蒼い海を見る度に、静凛とした金色の月を見上げる度に、、、

治りきらない怪我のように、いつまでもドロドロと心から腐った膿を出し続けている

10年間も俺の心に巣食う、悪魔のような女






 ――― 主人公、、、、






名前を呟くだけで、胸がチクリと傷んだ 





チッ、、、


一体なんだって言うんだ






無駄な事は嫌いだ

思い出にいつまでも引き摺られるなんて、そんなくだらねェ事に割く時間は俺にはねェんだ

どうせ、二度と会うことなんてありゃしねェ





もしもの話だ、、、、、

この広い海のどこかでもう一度、あいつに出逢ってしまったなら




その時には、一体、俺はどうするんだろうか、、、







もしかしたら、本当に殺してしまうかもな、、、






今宵の月も、忌々しいほどに金色に輝いている

ローは、盛大に舌打ちをして帽子を深くかぶった

月が見えなくなるように




だから、あんなガキの時の事はもう忘れよう、、、

胸の痛みには、気が付かないふりをして

全てに蓋をしてしまえばいい

何も思い出さないように、しっかりと心の奥底に沈めてしまおう




―――憎しみの炎を絶やしてはいけない、、、

―――それこそが俺を突き動かす、原動力なのだから








それなのに、、、


何故出逢ってしまうのか


この世で一番会いたくなかった女に




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