第7章 償いと再会
街の人々もまた主人公に優しかった
素性も何も話していないのに、何があったのか根掘り葉掘り聞く人は誰もいない
子供だからといってぞんざいに扱われたことはなく、
誰もが主人公を一人の人間として丁重に扱ってくれた
教会での慎ましい生活と、優しい人々に囲まれて主人公の心も次第に落ち着きを取り戻していった
夜の闇に怯えることが減っていき、少しずつではあるけれど笑顔も見られるようになった
そうやって教会の手伝いをするようになってから2年も経つと、主人公はすっかり本来の春の日向のような明るさを取り戻していた
今だに暗闇が恐ろしい夜もあるが、不安な時は神様に祈った
そうすると、神父様と同じく慈しみの瞳を携えた神様がいつも見守っていてくださるように感じ、一人でも何とか乗り切れるようになった
その頃には教会のシスターとして、随分と教会の仕事を任されるようにもなっていた
主人公の人生を変える大きな出来事があったのも、
ちょうどその頃だった
その日は年に一度の街の祝祭を祝う為に、その年の祭りの担当である家族が教会に打ち合わせに来ていた
ついてきた子供達が5人ほど集まって楽しそうに木登りをして、誰が一番高いとこに行けるか、なんて子供らしく無邪気に遊んでいる
いつも見かける子供達の他に、その日はなんとも危う気な年齢の子もいて、主人公は思わず手をとめて子供たちの方に視線をとられた
(大人がついていないけど、、、。大丈夫かしら)
そんな事を思っていたら
「シスター主人公。それで、今度の祝祭についてですが、、」
「あ、すみません。」
いけない、つい、、、、
年老いた神父様に代わり、今年は初めて主人公が教会からの代表として会に参加しているのだ
シスターと呼ばれているとはいえ、まだまだ自分は半人前だ
私を推してくれた神父様の為にも、ちゃんとしなければ、、、
気を引き締めて、祝祭の話に集中した
しかしなおも、子供達は大枝に何人乗れるかなんてヒヤヒヤするような遊びをはじめた