第7章 償いと再会
あれは、絶望が見せた幻だったのだろうか、、、
それとも、死を願った愚かな自分の白昼夢か、、、
それにしては、なんて生々しい夢だったのだろう
今だにあの辺りの記憶は、濃い霧の中にいるかのようにぼんやりとしている
わかることは、どんなに辛くても生きなければいけないということ
自ら死を選び、全てを放棄して楽になってしまおうなんて、これ程自分勝手な事はない
苦しみながら生きるのだ、、、
いつかローが私に復讐できるように、、、
その時まで、自ら死を選ぶなんて許されない
深刻そうな顔で黙り込んだ主人公に、船長が声をかける
「行くとこがないなら、ちょうど子供がほしいと言っている人がいるんだ。そこでお世話になるのはどうかな?」
静かに頷いた
どんな道でも受け入れよう
それから数日後には、子供が欲しかったけどできなかったという中年の夫婦の家に預けられた
まだショックから抜け出せず口数が少なかった主人公にも優しくしてくれ、家に置いてくれた
立派な部屋も用意してくれ、不満はなかった
その家のおじさんが主人公を舐めるような視線で見ること以外は、、、、、
ひと月経った頃、部屋にそのおじさんが入ってきた
そして、「言うことを聞かないと追い出すぞ。」と荒い息で主人公の体を触りはじめた
僅かに膨らんできた胸を触られる意味がわからなくて、気持ちが悪くて、めいっぱい叫んで暴れたらおばさんが飛んできた
「ち、違う!こいつが誘ってきたんだ」
「この恩知らずのあばずれ!」と言われ、わけもわからぬまま着の身着のままで外に追い出された
それから、主人公は母親に守られていた世界が、どれだけ安全だったかを思い知らされることになる
以前住んでいた島の人の悪意が子供騙しだったかと思う程に、たかだか12歳の子供が一人で生きていくには世間は厳しすぎた