第7章 償いと再会
あの時
主人公は自分が一体どうやって、生まれ育った島から出たのか、、、全く覚えていなかった
何日、漂流したのかさえわからない
母親の遺体に寄り添い、波に揺られながら彷徨うのが酷く心地よかったのだけは覚えている
このままずっとこうしていたい、、、、
冷たくなった母を温めるように、母に寄り添っていたら、いつのまにか眠るように意識を手放していた
次に気がついた時、大きな商船に拾われていた
最初は2人とも死んでいると思われたらしい
生きた屍のようになっていた子供の主人公に、商船の人は親切にしてくれた
「海がお母さんのお墓だ。いつでも海を見たらお母さんに会えるよ。」
そう言って、母親の遺体を海に埋葬してくれた
穏やかな海域で、きれいな場所をわざわざ選んでくれたのだろう
透き通るような水の中を金色の髪を揺蕩(たゆた)せながら、母がゆっくりと海に沈んでいく
その姿はとてもきれいだった
いつも、海を眺めながら涙を流していた母
お墓が海なのは母にふさわしい、、、そう思ったら少しだけ救われた気がした
母は、いつもどこかに帰りたがっていたから
世界中につながっている海なら、おかあさんも行きたいとこにいけるかもしれない、、、
とっくに枯れた筈の涙が頬を伝った
さようなら、おかあさん
母の姿が見えなくなるまで、見送らせてくれた船の人には本当に感謝している
奇しくもこの日、主人公は12歳の誕生日を迎えていた
数々の航海をこなしてきたであろう、初老の船長が声をかけてくれる
「もうじき次の島につくが、お嬢ちゃんはこれからどうしたい??」
これから、、、、
私に“これから”があるなんて