第2章 暗闇に差し込んだ光
言った通り、女は用意が終わると診察を始めた
「私はリリスよ。君の名前は??」
立ち尽くすおれに膝を折り、目線をあわせる
「・・・ロー。」
断る理由を探したが見つからず、自分の名を口にする
「ロー。素敵な名前ね。じゃあ、ローはここに座って」
目の前の椅子に促され、言われるがままに座ってしまう
リリスと名乗った女は笑顔だ
つくりものの引き攣った笑顔じゃない
でも、楽しいから笑ってるわけじゃなさそうだ
おれの警戒心を解こうとしてるのか?
「あなたもこちらへ」
コラソンにもさり気なく椅子をすすめる
チラッとコラソンを見ると、やつは固唾を飲んで見守ってる
どうして、コラソンの方が緊張してんだよ
コラソンのマヌケな顔を見たら、少しだけ緊張がほぐれた
「ロー。緊張しなくて大丈夫よ。」
ゆっくりとした口調で女が話す
「マントを脱いで、ローの顔を見せてくれるかしら。」
顔を見せる
診察するなら当たり前のことだ
・・でも、いつもこの瞬間は心臓がドキドキとうるさい位に打つ
−ホワイトモンスターよ!−
悲鳴のような、幻聴さえ聞こえてくる
ファミリーの仕事の時でさえ、こんなになることはないのに、、、、
握りしめた手には、嫌な汗が滲んだ
「ローが、、、自分から脱ぐまで待つわ。」
そう言って、リリスは笑顔のまま椅子に座り直した
くそっ‼
どうせ、お前もこの白い肌を見たら、悲鳴をあげるんだろ
そして、すぐに出ていけ!とわめき散らすんだ
どうせ見せなければいけないなら、早い方がいい
今ならまだ陽が高い、この島から出航できる
その余裕な笑顔を、すぐに壊してやるよ!
そう思うのになかなか手が動こうとしない
くそっ‼
くそっ‼
覚悟を決めて、マントのフードを外した