第6章 嘘
ルッチは対象者2人を追いかけて、全速力で南の港にむかった
筈だった
しかし、南の海岸は岸壁ばかりで港すら見当たらない
―――チッ、小さい島だ、、、港があればすぐわかる筈だが
しかし、いくら探してもみつからない
情報を得ようと、その辺りにいた老人を掴まえる
「おいジジイ。この島には港がいくつある?」
「ひぃ!誰じゃ、あんた。島の者じゃないな!」
「政府の者だ。さっさと答えろ。」
「おお!政府の方でしたか!私はこの島の村長の、」
「黙れ、殺すぞ。質問にだけ答えろ。港はいくつある?」
「ひ、、!西の港と北の港の2つですじゃ。」
―――北だと、、!
一瞬耳を疑った
―――南と真反対じゃないか、、、!
「間違いないのか?」
「も、もちろんですじゃ。」
―――あの、ガキ、、、、!
西の港はルッチが船を停めた港だ
2人が逃げたとしても、人目もある港
それに通報した男達がいる、そこから逃げる可能性は低いだろう
「西の港から、船を出したら北の港に向かえるか?」
「それは、無理ですじゃ。海流が逆に流れとるから。北に行きたけりゃ北の港からでないと。北の海流なら、船を出したらすぐに沖合いに出れますが。」
北の港に今から向かっても、ルッチの脚でも時間的に無理だろう
西の港からは海流が逆で、船では北に行けない
今までのロス時間を考えると、とっくに2人は北の港から、、、、
ギリリと奥歯を噛み締める
(場所は?)
(、、南の、、港、、。)
(嘘は無駄だぞ。)
トクン、、、トクン、、、トクン、、、
―――あのガキ、あの状況で嘘を、、、!
では、、、、、、
疑いが、確信にかわった
珀鉛病2名は、あの壊れたガキが逃がしたっていうのか、、、、!
―――あの、クソガキ!!