第6章 嘘
「なあ、主人公、、、、。どうしたんだよ。悪い冗談はやめろよ、、、。」
そして主人公を見て、泣き笑いのような表情で呟いた
先程の勢いとは正反対に、ローのその声は酷く弱々しいものだった
涙が零れそうになる前に、口を開いた
「お金が、、、お金か欲しかったの。
珀鉛病の患者をみつけたら懸賞金がもらえるから。島を出ていく為にお金が必要だったのよ!」
島の人が言ったことを真似する
「私はお金さえ貰えたらそれでいいの。うちで死なれても気分悪いから、、、、だから、早く出て行って!」
主人公が何を言ってるのかわからない
口の中はカラカラになり、舌は張り付いたように動かなかった
ローがやっとのことで絞り出した声は、激しく震えていた
「嘘、、だ、、。」
「だって、あの夜、、、、約束、、したよな、、?ドナーにだって、、、。」
(主人公、、、、お前が好きだ。)
(私もっ、、私もローが、、大好き、、、)
(ロー!生きてよっ!)
月明かりの下、確かに2人は誓いあった
まるで静粛な儀式のような口づけをかわしたのが、ついこの間のことなのに
数万人に一人という奇跡で、ローは今まさに主人公の細胞によって生まれ変わろうとしているのに
(二人で名医になろうぜ!)
死んだも同じの闇の中から救ってくれたのは、お前じゃないか
おれ達の未来は明るい、、、、そうだろ、主人公
そうだと言ってくれ
「約束、、、したよな、、。」
ローは震える声で、祈るように呟いた