第6章 嘘
ルッチは振り返りもせずに、さも面倒くさそうに吐き捨てた
「珀鉛病の奴が、本当にいたら、、、な。」
誤情報も多い中、政府もおいそれと大金を渡せはしない
情報が正しかった時のみ、金は支払うシステムだ
規則なんてどうでもいいが、確認してもないのにこいつらに金を渡す理由もない
そのまま立ち去ろうとするルッチに、二人は立ちはだかった
「本当だって!早く金だせよ。俺らが嘘ついてるってか?」
「あ??政府は信用が第一だろぉ?こりゃ、迷惑料も払ってもらわないとなぁ。」
先程から挑発には一切のらないルッチに対して気が大きくなった男達は、脅して報奨金を釣り上げようとする算段にしたらしい
ボキボキとわざとらしく、指を鳴らしルッチに近づく
そんな二人を虫けらでも見るかのように、ルッチは一瞥した
「うるさい。殺すぞ。」
周りで喚いてるだけなら微塵の興味もないが、自分の行く手を阻むなら話は別だ
ギロリ、と睨む
「「ヒィッ、、!」」
それだけで二人は、
ガクガクと震え上がった
自分達とは住む世界が違うのだと、、、、
一瞬で判断できただけ男達は賢明だろう
「す、すみません。こ、ここで、待ちます。」
「お、お気をつけて。」
すっかり縮こまった二人に、ルッチは心の中で舌打ちをする
チッ、もう少しで殺せたのに、、、
政府への非協力的な者に対しての“殺し”の許可
それが、闇の正義に与えられた特権
“殺し”さえ、正義
全くなんて素晴らしい職業だ
地位も名誉も興味はない
俺が興味あるのは、、、、、、
ルッチの頭の中は既に、獲物をいかにして狩るか、、、でいっぱいだった
今日の獲物は少しでも、手応えがあればいいが
さぁ、行こう、、、、“闇の正義”の名のもとに
ルッチは颯爽と森へと消えて行った