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モデルのボーダー隊員~番外編~

第7章 年中行事〜バレンタイン〜


続いて太刀川隊と嵐山隊に出向いた。どちらの隊も物凄く喜んでくれた。特に賢は嬉しさ余って飛び付いてきて、危うく残りのケーキを落としかけたが何とか持ち堪え、藍ちゃんに怒られていた。

次は17歳組だ。あれから交流が増え、17歳組全員と仲良くなった。女子組はみんな可愛くていい子ばかりだし、男子もみんないい人ばかりだ。
約束のラウンジへ行くとみんな既に集まっており、僕が最後のようだった。

「遅れてごめん!」
「大丈夫よ。みんな今集まったところだし」
「明希ちゃんは他のとこにも行ってたし仕方ないよ〜」

全員が集まった事を確認した遥が「では!」と声を出し、交換会が始まった。女子同士の交換会が終われば続いて男子へ。女子の方が圧倒的に人数が多い為、毎年男子は袋持参が義務付けられているそうだ。

続いて、影浦先輩と菊地原君を同じラウンジに呼び出す。暇だったら良いなぁとラウンジで待っていると、例の2人がやって来た。

「よお」
「急に呼び出して何の用?」
「今日はバレンタインだから、2人にお礼チョコ渡したくて」

どうぞと2人に渡せば、お礼チョコでも気恥しいのか、それぞれ面白い反応を見せてくれる。

「...おう」
「ま、まぁ受け取ってあげなくもないけどね...」

影浦先輩はマスクを付け直して赤い顔を隠そうとするも、首まで赤くなっていて隠せていない。
菊地原君は頬が赤く染って、いつものツンデレも歯切れが悪く可愛さが増している。

「お前、俺らの反応楽しんでるだろ」
「今絶対失礼な事考えたでしょ」
「気のせい気のせい♪」

じゃあね♪と以前よりも自由度が増した自分の言動に驚きながらも、鼻歌を歌いながらその場を去った。

空っぽになった紙袋を見て、暫く貯金しなくちゃなと考える。友チョコをいっぱい貰って片方の袋は結構重い。その重みが嬉しさに変わるのがわかる。


支部に戻ると、玄関で悠一が出迎えてくれた。

「ただいま」
「おかえり明希。俺からプレゼントあるからさ、手、出して?」
「プレゼント?」

言われた通り手を出すと、手に小さな箱が置かれた。チョコレートだ。

「逆チョコだよ。いつも助けて貰ってるから、そのお礼にね」

今日1番の嬉しいを貰ってしまった。今日は本当にいい日だ。
貰ったプレゼントに満面の笑みで答える。

「ありがとう!」
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