• テキストサイズ

【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第29章 始まり


それから4月に入った。
私は今日から新米教師となる。

「失礼します!」

ガラッと勢いよく扉を開けたら、黒板消しが頭に降ってきた。ポフっと白い埃が舞った。

「え、あ?え!やだ!きたない!」

床に落ちた黒板消しを拾った。それから急いで頭についた粉をすぐに払った。

「うわ、ああーもう、さいあく!」

「ギャハハハハ!」

ゲラゲラ笑う声と共に「コラ!ナルト!!」と私の後ろを歩いていたイルカ先生の怒り顔と共に罵声が飛んだ。

「いいんですよ。私は大丈夫です」

いやまっったく大丈夫じゃない。内心はメラメラと怒りがわいている。今日は初日だから、優しく体操とか……なんて甘い考えは今捨てた。めっちゃハードなヤツにしてやる。

「花奏さん、大丈夫ですか?」

「あ、は、はい、イルカ先生気にしないでください」

にっこり微笑んだ。
怒りをしずめろ……。子供のした事だ。

はぁ、と息をはいて、気を取り直して、教壇の前にたった。見渡してにっこり笑顔で。


「今日から特別授業の担任をします、花奏って言います。少しでもみんなの役立てるよう頑張りますので、よろしくお願いします」

頭を下げた私の見た目はちがう。変わった。髪を切って短くなった。明るい赤みの茶色の髪でボブぐらい。


生徒たちのあたたかい拍手のあとに、飛んだのは相変わらずのヤジで。



/ 561ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp