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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第29章 始まり


テンゾウは感心して目を輝かせる。それから部下に機敏に指示を出してゆく。カカシの代わりを任さている。責任を持ち対応する姿だ。

カカシは
目尻を下げてテンゾウの肩を叩いた。

「助かる。今後も頼むね、テンゾウ隊長」

最後の言葉はわざと強調している。

「……は?」

素っ頓狂な返事をしたテンゾウは露骨に嫌がる。眉間に深いシワを作り、顔を横に振った。

「止めてくださいよ。ボクらは、カカシ先輩が身体を治して暗部に戻ってくるのを、首を長ーく待ってますからね。たんまり仕事はありますよ」

「あーやっぱり?」とカカシはため息。そうすぐには隊長は降りれないようだ。

「あ、花奏先輩!今度、飯いきましょうよ、結婚祝いもかねて!」

テンゾウが去る前私に声をかける。私が「うん!ありがとう」と話すと、グランドを失神した敵を担いで暗部ろ班たちと共に瞬身の術で消えた。




「……え?なに?」

紅がたちまち騒ぎ出す。

「花奏ーーーー!!!どういうことよ!けけっ、結婚ーー!?誰と?え、まさかカカシ!??」


声が大きいよ紅。綺麗な瞳がめいいっぱい開く。私の両肩をガクガクと揺するのだ。

「そ、そうなんだ。ごめんね連絡が遅れて」

ーーてかまだ少人数しか知らない。

「おいおい、カカシまじかよ」

「ん?まーね」

「全然興味ないって態度してたくせにやることは早いな」

「あ、アスマ」

タバコの煙を
じっとカカシが見つめる。

「花奏の前でタバコは今後吸わないでちょーだいね。オレら、もう妊活してるから」

咳き込んだのは私だ。

「な、な、んな」

「お、そうなのか、悪い」

携帯灰皿をポケットから取り出して
すぐに煙草を消すのだ。私は顔から火が出る。

「カカシ、し、シーーー」

恥ずかしい。
カカシは飄々としている。
空気を読まないのはガイで。

「カカシ!今次の勝負だ!なんで勝負する!」

「えー……じゃあ、ジャンケンね」


温度差が激しい。ガイと全力ジャンケンして、普通にカカシが勝ってしまった。全力で悔しがるガイに皆笑った。

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