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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第29章 始まり


順番に男女混合で能力テストが進む。


現在の1位は………私だ。いえい!
交換留学生は天才なのだ。だははは。

20歳なら当たり前だなんて
野暮は言わないでもらいたい。

ーーで、2番はナルト君。
なんと凄い。いつも最下位だが今日は違う。頼もしい姿だ。

3番目は意地悪なキバ君。
身体能力が高い。
犬はルール上、順位に入らない。

4番目は女子のサクラちゃんと金髪美少女、山中しのちゃん。同着だ。


あとは、
どんぐりの背くらべ。


ドンケツは、ヤル気ないシカマル。頭脳明晰の奈良一族の名が泣くぞ。どうしてだ。なにが彼を奮い立たせるのか。知りたいものだ。


いちばん最後にスタート地点に
むかうのは、サスケ君だ。

白線上に立ち身体を低くする。両手の親指と人差し指を地面につける。陸上競技と同じ走り方だ。

精悍な瞳がゴールの
マトを見つめる。


恐いほど真剣な目が向かう。
煽った甲斐がある。
見ものだ。


「サスケ、……準備はいいな」


「……ああ、いつでもイイぜ」


イルカ先生が手をあげる。

みんな大注目だ。ここからが本番だ。サスケ君は大本命だ。黄色い声援もドキドキするのか、祈るポーズをとって見つめる。


「よーーい……」

かけ声が大きく響く。
ストップウォッチを見つめ素早く腕を下げた。

「ーードン!!」

声に合わせてサスケ君が俊速で飛び出す。足の裏を踏ん張って、マットを一気に乗り越える。



「キャーー!!がんばれーー!サスケくーーん!!」

キャアキャア叫ぶ。女の子達は座っていられない。立ち上がって応援を始める。女たちの声援が鳴り響く。


「すっげーー…!!」

男の子達も身を乗り出して
騒ぎ出す。スーパースターを観てるように瞳を輝かせる。



「チェっ…なんでぇなんでー!いーーっつも、サスケばっかり」

ナルト君は口を細く尖らす。

サスケ君の注目度は
他の生徒と比べ物にならない。

人気者は、声援も注目も
ひと一倍大きい。


「きゃーーー!!すごーーい!!」

丸太に足をかけてよじ登り、飛び越えて走った。網を持って中に入り屈んで前に進む。素早く網を抜けると、バットを手に持った。

慣れた手つきで、額にバットのベッド部分をつけてグルグル回転した。

「……っ…!」

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