第8章 闇
カカシは、浴室から上がり、
新しい任服に着替えて、口布をつけた。
まず、三代目に、
報告するのが先決だ。
カカシは、兵糧丸を口にして、
空腹を満たした。
ベッドで眠る花奏に、
目をやる。
翌朝、目が覚めたときに、そばにいれたら、いてやりたい。早めに終わればいいんだが……。
カカシは、花奏の頭を
なでた。
「ごめんな、行ってくる」
クナイ、巻物を補充して、
最後に
手を動かして、印を結んだ。
口寄せの術。
ぽんっと煙りをあげて
パックンが飛び出た。
「パックン、悪い、昼間も呼んだのに、すまない」
パックンは床に尻を下ろして、
目の前にいるカカシを見上げた。
「……カカシ……? おぬし、どこへ行く。休みだろ。 もしや、また任務か?」
パックンが
怪訝な表情で聞く。
「いや、三代目に報告と、多分やり合う。 今日は帰れない。 花奏のそばにいてやってくれ。 媚薬のせいで、体力が消耗してんだ」
カカシは、
狐のお面をつけて言った。
「わかった……。だが、カカシ、おぬし、本当に倒れて死んでしまうぞ。 終わったらちゃんと休むんだぞ?」
「わかってる。 花奏のそばにいてやって」
そう言って、カカシは靴を履き、ドアを開けた。闇の夜空を見上げて、三代目がいる火影室へと向かった。