第8章 闇
まず、限りなく黒に近い
ヤナギからだ。
すでに手は打っている。
帰り道、花奏を
おんぶしながら、
イタチとテンゾウに、
ヤナギを拘束するように、
指示を出した。
花奏には、聞こえないように伝えた。混乱を招くだけだと思った。媚薬で苦しむ花奏に、これ以上、辛い情報を与えたくなかった。
ヤナギが
犯人だったとしよう。
こんな猛毒を、どこから手に入れた? そう考えたとき、ひとりの人物を思い描いた。ビンゴブックに載る男は、毒を使うのが得意だ。
繋がりがあるのならば、ヤナギは、裏切り者だ。カカシはまだ信じたくなかった。
なにかの間違いであって欲しい。
そう心に願った。