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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第18章 うちは一族として



"やめてくれ!!"



うちは一族の住宅地で断末魔が響く。血が壁に噴水のように飛び散る。


"いやぁぁぁ!!"


逃げる背中を追いかけて、迷わず急所を刺した。イタチは、疲労に目を押さえる。壁に手をつき、息が上がった。


あと少し。あと少し。すべてが終わる。





「お前、こんなことをして、ただで済むと思うな!ロクな死に方はしないはずだ! 必ず地獄に堕ちるぞ!」

包丁を手に取り、イタチを威嚇する。カタカタと腕は震えた。


「……分かっている」と言うイタチは、クナイで綺麗な円を描いた。飛び散る血痕と唸り声。

住民は悲痛に歪め、目を見開いたまま息を引き取る。イタチは静かに近寄る。そっと手のひらでまぶたに触れて、瞳を閉じさせた。



"地獄に堕ちるだろう"

"ロクな死に方はしない"




「……そんなこと…
オレがいちばん分かっている」



鉄の臭いが部屋に漂い、冷たくなる心。
最期は……


己の両親を。

イタチは唇を噛み、

口の中は、血が滲んだ。
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