第17章 答え
「っ……、き、貴様……!」
肩や腹を押さえ、尻もちをついた警務部隊たちは、たちまち紅い瞳を灯す。
戦闘態勢に入った。
「……暗部に入ってから、イタチはおかしくなった。そのガキが来てから、さらにおかしい」
「ああ、やはりイタチを監視して正解だったな。あのガキだ。変幻してるか、妖術にかけられているか、何かを知ってるはずだ、捕らえろ!」
警務部隊たちは、痛みをこらえ、腹や腕を押さえて立ち上がる。玄関口で泣く花奏へと目を向けた。
「っ!……」
「やめろと忠告したが?オレは気が長くない。気をつけろ」
警務部隊の腕を掴んでイタチは立ち塞がる。
「大切なものを守ろうとして、なにが悪い。次はその腕がないと思え」
警務部隊は腕を払う。
みるみるうちに肩が怒りに震えた。
「な、…んだと……!? 言わせておけば……、俺たちに勝てるとでも?ガキの分際で……笑わせるな!」
警務部隊は嘲笑して、クナイを取り出したときだ。
「やめろ!!」
威圧的な怒鳴り声が路上に響く。
「いい加減にしろ、お前達、なにをしている」
父親であるフガクが
ゆっくりイタチの方へ歩く。
「フガク隊長……!」
気配を一切感じさせない姿に警務部隊たちは息をのんだ。実力は警務部隊と桁違いだ。
「父上……」
イタチは目線だけを向ける。
気配に察知していた。
だが、知らぬフリをした。
フガクが止めなければ、本気で警務部隊の腕を切り落とすつもりだった。それほどイタチは激昂している。
「いったい何をやっている。何があった」
問われた警務部隊は急いでフガクへと駆け寄る。