第4章 告白とは(鬼灯/鬼灯様)
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....これは、まさか、いや、ありえない。
あの鬼灯様だ。
威厳のある、第一補佐官であろうお方がそんなことを凡人の私にいうわけがない。
しかも、知り合ってそんな月日が経っているわけでも無いし、況してや喋ったのも2回程度。
よく知りもしない顔もスタイルも普通よりも下くらいのどこにでもいる私のような奴に、そんなまさか、こ、こ、告白だなんて、ありえない。
「....な、何を、ご、冗談は、」
「冗談なんかじゃありません。本気です。」
握られていた手を解こうと軽く引っ張ってみるけれど、更に強く握られて、引っこ抜くにも抜けなくなってしまった。
思わず視線を逸らして、足元を見る。
鬼灯様の言葉に頭の中が混乱して、真っ白になりそうだ。
ぐるぐる、ぐるぐる。
本気だとか、冗談じゃないとか、おつき合いしてくださいだとか、まず、言う訳ない。
あの鬼灯様だ。
きっと、からかっているに違いない。本気で間に受けたら、後から冗談ですだと言われる筈だ。
笑い話にでも、されてしまう。
必死で冷静に考えて、鬼灯様の罠にはまらないように、考えるけれど、なかなか思うような対策が取れない。
「...か、揶揄うのも、やめにして下さい。
何を言っているか、わかってますか?」
「えぇ。分かっています。
私は貴女が好きだと、言っているんです。」
未だに肯定し続ける私をの手を引き寄せて、そっと、囁かれる。
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